Google Arts & Cultureから、低価格、大量生産のファストファッションについての興味深い記事が挙がった。
ファッション業界において、「ファストファッション」というジャンルが登場したのは歴史的にまだ新しいが、それまでにあった業界の常識を覆すものとなってしまったのは事実だ。
一つひとつの服にコストを掛けることで持続性を持たせた、オートクチュールやプレタポルテなどの、所謂「高級衣服」の真逆に位置するファストファッション。生産の過程で出るコストを極端に低く抑えることで、大量生産を可能にしたファッションの総称であるが、この「過程」に出るコスト、そして私たち消費者の意識に問題を呈している。
以前記事にも取り上げているが、生産工場での奴隷的な労働によって服が生み出されている現状や、1334人が死亡したバングラデシュのラナプラザ工場の事故など、「低コストの良品」を謳っている裏側には悲惨な現実が垣間見える。
だが、これは何も「ファストファッション産業が悪である」というわけではなく、私たち消費者側にも問題があるのではないかと考える。
産業側は、利益はもちろんだが消費者の絶対的なニーズである、「全てにおいてより安く、品質の良いもの」を目標として計画を進めている。企業はこの要望を叶える努力をしているにも関わらず、私たち消費者はさらにそれ以上のものを求めている現状にあり、この状態がマイナスのサイクルを作り出してしまっている。
私たち消費者ができる行動として、毎日着るものだからこそ、アパレル製品全般に至るまでの全身をファストファッションに頼り過ぎず、持続性のある衣服に投資していくことが大切となっていくだろう。
08.08.2018 / by heed.hilo / source:Google Arts & Culture
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