先週のバーバリーの約42億円の売れ残り在庫を焼却処分のニュースに続き、今度は、ファッション産業の急速な成長が、先進国などにある生産工場の労働環境を劣悪にしている。それは、現代的奴隷制(modern slavery)と呼ばれ、最低限度の労働環境さえも守れない働き方に拍車を掛けているというニュースが舞い込んで来た。
この割合に関して、今年度の指標から他産業と比較しても2番目に多い数値で推移しているという。
また、Global Slavery Index’sの2018年度のリポートによると、現在、世界の貿易交渉の80%を占める、G20加盟国へ、1277億ドルもの現代奴隷制で搾取された可能性のある商材が輸入されているという結果も出されたばかりだ。BBCnewsによれば、過去15年で、世界の衣服の生産は、2倍近くまで急成長しており、現在のファストファッション文化や、トレンドの急速な変化によって生じる過剰生産や1シーズンのみと言った短期間での消費が主な原因であるのではという指摘がある。
このような動きがある一方で、FastCompanyの記事によれば、Levi’sストラウス社では、バングラデシュにあるリーバイスの指定工場とThe International Finance Corporation (IFC), the World Bank’s lending armが、2016年から共同で行なっているプロジェクトによって、炭素排出などを90%抑える再生可能エネルギーの使用を2025年までにリーバイス指定工場で実現するというプランが先月の末に発表されている。
SNSなどの普及により、誰もがいち早く情報を得ることが実現した現在では、インターネット上では、もはや場所など関係なく、コレクションなどがコピーされ、ファストファッションとして消化されるという構造が当たり前となって来た。そんな中で、大手ブランドの競合も激化し、価格に対してシビアになりつつあると言う悪循環が、ファッション界全体で起こりつつあるのは、もはや自明の理である。また、それを受容している企業側のアクションも何もない。そして、我々は、何も日常の中で気にせず、服を受容している。しかし、消費大国の一端を担う我々が、貢献できることは、なんだろう。少しでもそれを考えることで、ファッションの世界でも再生産が実現できる時代が近づいてくるのではないだろうか。
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03.08.2018 / By @yuubun65 / sustainable Fashion
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